屋号はまだない

木工家のたまごが感じる、日々のあれこれ。

空間の大切さ

最近引っ越しをして、(といっても三週間以上経ってしまった)身の回りが落ち着かなくて、そのせいか色んなことがわーってなってた期間が二週間くらい。

強制的に引っ越しはしたものの、部屋をきっちり整理したりする時間がとれなくて、まぁ部屋が雑然としていたわけです。そしてそんな雑然とした部屋に帰ってきても心は休まらないわけで…

「良い仕事は良い空間から」とはよく言われたもので、空間の大切さを痛感したここ数週間でした。やっと部屋の整理もだいぶついて、作業スペースも確保できるようになってひと心地。

引っ越しを機に大量に溜まって来ていた書類の整理もできて、すっきり。洋服も少し手放すことにした。たぶん、人にはそれぞれ許容量というのが存在していて、あまりに抱えすぎると滞る。それは気であり、機であり。今の自分に必要なくなったものにはお礼を告げ、お別れするのも大切。許容量をオーバーした状態では気持ちの良い生活も仕事もできないのだと思う。お別れをすると、心が軽くなるのが何よりの証拠なのだろう。

そういう点で、引っ越しは良い機会とタイミングだった。

新しく何か始めるタイミングに、気持ちの整理を強制的につける機会を貰えたと思えば。

 

そしてもう一つ、今まで使ってた家具類の使う場所(使い道?)を変えたり、しっくり来るまで模様替えをあーでもないこーでもないとして見た結果、以前より断然快適な空間を作ることに成功して、とても満足している。

やっぱり空間を作るのは面白い。そして家具の用途変更は全然ありだ。

暮らしやすいように、心地よいように。それを意識して、既成概念に囚われずに空間や物を作る。このことには挑戦し続けたい。

 

元来掃除も整理整頓も苦手な子供だった私だけれど、大人になるにつれて(特にそういう分野に興味があるからかもしれないけど)「あ、こんなんアリなんだ!」「こんな使い方素敵だなぁ!」っていう色んなリノベ空間に出会ってきて、少しずつ空間を創るというコトが分かって来たというか。最近ある一定量を超えて、突然空間を見る目が成長した気がしている。(まだまだだけど)

それもこれも多分「自分がやらなければならない立場」に立ったからだ。まずはやってみる、実践してみるのが最短で成長できるルートだと思うのはこういう所。何事も自分事になると課題が浮き彫りになるし、アンテナの精度が上がるので、的確に必要な情報を集められる。

 

「ものづくり」の先には「暮らし作り」がある。最終的には家具の制作や古家具の仕立て直し、古材を使った空間づくり、その先にそんな空間で暮らすライフスタイルの提案が無ければならない。

まだまだ力が足りないけれど。一歩一歩だ。